不動産の追客メールは「件名で開封を決め、書き出し3行で返信意欲を作る」のが基本です。
査定後・時間経過後・音信不通など、場面ごとにすぐ使えるテンプレートをこの記事にまとめました。
コピーして固有情報を加えるだけで、今日から使えます。

不動産売却の追客メールで反応が取れないのはなぜか?

追客メールが読まれない最大の原因は「件名の弱さ」です。

不動産(住宅)分野のメール平均開封率は30.13%と報告されています。送った10通のうち約7通は、件名の時点でスルーされる計算になります。

(引用元:Benchmark Email 「不動産(住宅)分野のメール平均開封率」2026年版

読まれない件名の典型例

「ご検討いただけましたか」「ご確認ください」のような件名は、お客様にとって読む理由がありません。
「何の話か」が件名に入っていないメールは、開封率が下がります。

売り込み文章が逆効果になる理由

「今が売り時です」「早めのご判断を」という文面は、自社の利益を優先しているように見えます。
こうした文章は一度使うと警戒心を高め、その後の追客メールが読まれにくくなります。
追客メールの目的は「関係性を維持すること」であり、即媒介獲得を狙う文章とは相性が悪いです。

開封されるメールの件名はどう書けばいいか?

件名には「固有情報・数字・お客様へのメリット」の3要素を入れます。
「ご確認ください」より「〇〇様の査定額について1点ご連絡」のほうが、圧倒的に開封されます。
スマートフォンでの表示を考慮し、30文字以内にまとめることが目安です。

場面別・件名テンプレート一覧

場面 件名テンプレート例
査定直後(翌日〜3日以内) 【〇〇様】ご自宅の机上査定の結果についてご報告
査定後2週間以上の未連絡 〇〇エリアの最新成約事例3件をご共有します
一度断られた・音信不通 〇〇様、近況のご確認ができればとご連絡しました
内見直後 本日ご内見の〇〇物件について補足のご案内
お役立ち情報(月次) 【〇月版】〇〇エリアの売却相場レポート

追客メールの本文はどんな構成で書けばいいか?

本文は「共感→情報提供→行動促し」の3段構成で書き、文字数は200〜300字に絞ります。
長文は読まれないうえ、「一斉送信感」が出て返信率が下がります。
短く・具体的に・返しやすい質問で終わる、この3点が鍵です。

返信が来る3段構成

  • 共感(1〜2文):お客様の状況に触れる。「まだ時期をお迷いの方も多いかと思います」など
  • 情報提供(2〜3文):成約事例・相場など具体的な数字を入れる
  • 行動促し(1文):「ご都合のよい日程でお電話できれば」など次の一手を1つ提案する

場面別・不動産追客メールの例文テンプレートはどれが使えるか?

追客メールは「査定直後・時間経過後・音信不通」の3場面で、それぞれ別のテンプレートを使い分けます。
場面を間違えたメールは、文章が丁寧でも返信率が下がります。
以下に、そのままコピーして使える例文を3パターン掲載します。固有情報(名前・エリア・査定額)を加えるだけで今日から送れます。

査定直後のファーストメール(反響翌日〜3日以内)

件名:【〇〇様】ご自宅の机上査定の結果についてご報告

〇〇様
このたびは査定をご依頼いただき、ありがとうございます。
〇〇エリアの直近の成約事例を参照した結果、〇〇様のご自宅は〇〇〇〇万円〜〇〇〇〇万円が目安となる試算が出ました。
詳細は現地を拝見したうえでご説明したいと思います。
10〜15分程度のお時間でご説明できますので、ご都合のよいタイミングをお聞かせいただけますか?
〇〇不動産 担当:〇〇 TEL:〇〇〇〇-〇〇〇〇

ポイント:査定額を入れることで「自分の話だ」と感じさせる。次のアクションを1つに絞る。

査定から2週間以上経過したお客様へ

件名:〇〇エリアの最新成約事例3件をご共有します(〇月版)

〇〇様
その後いかがでしょうか。
先週、〇〇エリアで新たに成約事例が出ましたのでご共有します。
・〇〇区〇〇町 築〇〇年 3LDK → 成約価格 〇〇〇〇万円
・〇〇区〇〇丁目 築〇〇年 4LDK → 成約価格 〇〇〇〇万円
相場の参考になれば幸いです。何かご不明な点があればいつでもご連絡ください。
〇〇不動産 担当:〇〇

ポイント:売却を急かさず「情報提供」として届ける。返信を強制しない文末にする。

音信不通のお客様への再アプローチ

件名:〇〇様、近況のご確認ができればとご連絡しました

〇〇様
以前はご連絡いただきありがとうございました。
無理にご提案をするつもりはなく、何か変化があればお力になれればと思いご連絡した次第です。
〇〇エリアでは最近、市場の動きに変化が出てきています。
もしよろしければ、5分程度ご近況をお聞かせいただけますか?
〇〇不動産 担当:〇〇

ポイント:「無理に提案しない」と先に断ることで警戒心を下げる。短い時間での連絡を提案する。

返信率を上げる追客メールの送り方にはどんなコツがあるか?

同じ文面の繰り返しは「一斉送信と同じ」と判断され、返信率が急落します。
不動産会社(売買・賃貸含む、回答294件)を対象にしたメール反響に関するアンケート調査では、追客を「2〜3日おきで5回以上」行った会社の方が「3回以下」の会社より来店率・成約率(引用元の表記)が高い結果が出ています。
回数だけでなく、内容にバリエーションを持たせることが返信率を維持する条件です。
(引用元:LIFULL HOME'Sによるアンケート調査 2019年

送り方の3原則

  1. 件名を毎回変える:同じ件名パターンの繰り返しは開封されなくなる
  2. 固有情報を必ず入れる:名前・エリア・前回の会話の続きを本文に加える
  3. お役立ち情報型を月1〜2回組み込む:成約事例・相場情報で関係性を維持する

追客メールをLINEと組み合わせるとどうなるか?

LINE公式アカウントの平均開封率は約55%とされており、メールの30.13%を大きく上回ります。
LINEは「既読確認ができる」「返信の心理的ハードルが低い」という特性があり、アポ確認・簡単なフォローに向いています。
メールを主軸にしながら、LINEを組み合わせることで追客チャネルの幅が広がります。
ただし、LINEはお友達登録が完了していないとメッセージが送れません。
一括査定サイトからの反響に対しては、この制約が追客の出遅れにつながるケースがあります。
(引用元:LINEヤフー社・lymcampus「LINE公式アカウント開封率調査」2022年6月

追客メールの効果を測定・改善するにはどうすればいいか?

開封率・返信率の2指標を週次で確認し、改善のサイクルを回し続けることが媒介獲得数を底上げする近道です。
開封率が下がっているなら件名を、返信率が下がっているなら本文の構成を見直します。

症状 見直す箇所
開封率が下がった 件名のバリエーションを増やす
返信が来ない お客様の検討フェーズに合った内容に変える
反応が全体的に薄くなった 同じ文面の繰り返しを止め、固有情報を入れ直す

不動産(住宅)分野の平均開封率は30.13%、平均クリック率は1.29%という調査データから、自社の現状がこの数値を下回っているなら、まず件名から改善に着手します。
(引用元:Benchmark Email 「不動産(住宅)分野のメール平均開封率」2026年版

よくある質問

Q追客メールはどのくらいの頻度で送ればいい?

査定直後の1〜2週間は2〜3日おきにフォローし、その後は月1〜2回のお役立ち情報型に切り替えます。LIFULL HOME'S ビジネスのアンケートでは、「2〜3日おきで5回以上」の追客が最も高い成果を示しています。

(引用元:LIFULL HOME'Sによるアンケート調査 2019年

Q長期間連絡が取れていないお客様へのメールはどう書けばいい?

売却を促す文章は避け、「最近の成約事例」や「相場情報」を中心にした内容にします。「無理にご提案するつもりはない」という一言を入れると、警戒心が下がり返信が来やすくなります。

Q追客メールはどのタイミングで送るのをやめればいい?

「売却しないことが確定した」「他社で媒介契約を締結した」と明確になった時点で停止します。それ以外は、月1〜2回のお役立ち情報型に切り替えて関係性を維持し続けることが基本です。売却の検討は数ヶ月〜数年かけて動くことが多く、早期に追客を止めると媒介獲得の機会を失います。

電話に加えて反響直後からLINE追客を実現したい方へ

LINEは開封率・既読確認の面で、追客チャネルとして最も優れたツールのひとつです。しかし一括査定サイトからの反響に対しては、お友だち登録が完了していないため、一般的には反響直後にLINEで追客することができません。

ALL GRITは、一括査定反響をそのままLINEのお友達に転換することが可能です。反響が届いた直後からLINEを追客チャネルとして活用できるようになるため、媒介につながるアポ獲得に大きく貢献します。

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河野清博

執筆者

河野 清博

ギバーテイクオール株式会社 代表取締役CEO

最終更新日:2026年9月2日