不動産売却の反響の取りこぼしは、初動の遅さ、情報共有の不足、追客の途切れで起きます。
一括査定の反響4,111件のうち、電話がつながったのは2,450件(約6割)でした。
つまり10件に4件近くは、電話で接点を持てていません。
対策は「数分以内の初動」「つながらない反響の追客」「追客を人に頼らない仕組み」を軸にした、次の5つです。
(引用元:ミカタ社「一括査定サイト媒体別の通電率・訪問査定率レポート 2026年8月度」)
| # | 対策 | すぐできること |
|---|---|---|
| 1 | 数分以内に初動を入れる | 反響対応の担当と時間帯を決める |
| 2 | つながるまでかけ直す | 1週間の架電回数の目安を決める |
| 3 | 記録を一か所にそろえる | 通電・会話内容・次回予定を残す |
| 4 | 電話以外の連絡手段を持つ | SMS・LINEでの連絡の流れを作る |
| 5 | 長期の追客を自動にする | 定期的に送る連絡内容を用意する |
あなたの会社の反響は、本当に全件フォローできていますか?
多くの会社は全件フォローできていません。
一括査定の反響4,111件を追った集計では、訪問査定まで進んだのは846件(約2割)です。
残りの約8割は、どこかの段階で止まっています。
反響件数と訪問査定数の差から見える現実
反響が来ても、そのまま媒介獲得(受託)につながるわけではありません。
下の表は、一括査定の反響が各段階でどれだけ残るかを示したものです。
| 段階 | 件数(4,111件中) | 割合 |
|---|---|---|
| 反響発生 | 4,111件 | 100% |
| 通電(電話がつながる) | 2,450件 | 62.6% |
| 訪問査定 | 846件 | 21.6% |
※割合は出典の公表値です(分母の定義は出典に記載なし)。
(引用元:ミカタ社「一括査定サイト媒体別の通電率・訪問査定率レポート 2026年8月度」)
追客の間隔が空いている会社は約2割
追客の間隔が長く空くと、その間に他社へ依頼されやすくなります。
不動産会社294社へのアンケートでは、追客の間隔が「1ヶ月おき以上・していない・分からない」会社がおよそ2割ありました。
(引用元:LIFULL HOME’s「不動産会社のメール反響への返信・追客アンケート」)
不動産会社が反響を取りこぼす原因は何か?
原因は「初動が遅い」「情報が共有されていない」「追客が担当者任せ」の3つです。
どれも営業個人の問題ではなく、仕組みの問題です。
初動が遅いと、比べられる前に候補から外れる
一括査定を使う売主は、複数の会社を同時に比べています。
マンション売却経験者508人の調査では、46.2%(約235人)が2〜3社に査定を頼んでいました。
連絡が遅い会社は、比べられる前に候補から外れます。
(引用元:LIFULL HOME's「経験者500人に聞いたマンション売却に関する意識調査レポート(2025年)」)
反響の情報が営業同士で共有されていない
反響の内容や通電の記録が、個人のメモや手帳に残っているケースは多いです。
担当者が休むと、誰も次の連絡を入れられません。
追客が担当者の頑張りに頼りすぎている
つながらない反響へのかけ直しは、手間がかかる割に成果が見えにくい作業です。
担当者が退職すると、その人が抱えていた反響はほぼ止まります。
反響直後の数分が勝負になるのはなぜか?
お客様が一番「話を聞きたい」のは、問い合わせた直後だからです。
時間が空くほど他社の連絡が先に届き、比べる土台にすら乗れなくなります。
接触率を上げた店舗も、2分以内の対応を目標にしていました。
査定の相談先を決めたきっかけの1位は「担当者の対応」
売却経験者400人のうち、仲介会社に査定を相談した人は67.5%(約270人)でした。
その人たちが依頼先を決めたきっかけの1位は「担当者の対応」で、37%でした。
理由には「査定価格を迅速に出してくれたこと」という声がありました。
売主は、最初のやり取りの早さと丁寧さで担当者を見ています。
(引用元:NEXER社・三菱地所リアルエステートサービス社「査定相談先の不動産仲介会社を決めたきっかけに関する調査(2023年)」)
売主は「連絡の早さ」でも会社を選ぶ
マンション売却経験者508人の調査では、23.0%(約117人)が「連絡が早かったから」を会社選びの理由に挙げました。
「会社が信頼できた」35.7%(約181人)、「担当者が良かった」34.5%(約175人)も上位です。
(引用元:LIFULL HOME's「経験者500人に聞いたマンション売却に関する意識調査レポート(2025年)」)
反響を一人で回せないとき、どう手分けすればいいのか?
反響対応の担当を曜日と時間帯で決め、記録を一か所にそろえることです。
そうすれば、誰が休んでも次の連絡が止まりません。
反響対応の担当と時間帯を決めておく
反響が来たら誰が電話するかを、曜日と時間帯ごとに決めておきます。
担当が外出中のときの代わりの人も決めます。
引き継ぎミスをなくす記録のルール
通電の有無、話した内容、次の連絡予定日を、決まった場所に必ず残します。
店長が週に1回確認すると、抜けがすぐ見つかります。
取りこぼしを止めるには、なぜ「自動追客」が必要なのか?
電話だけの追客では、何度かけてもつながらない反響を追い切れないからです。
電話だけの追客に限界がある理由
一括査定の反響では、1回目の電話でつながるのは約44%です。
3回目までに約66%、8回目で80%を超えるというデータがあります。
一般的な営業担当者の架電は、平均約3回で止まります。
ただし、8回かけてもつながらない人が2割弱残ります。
14回かけてもつながらなかった顧客のうち、14.57%が1年以内に所有権を移していたという調査もあります。
電話がつながらない顧客の中にも、売却などで不動産を手放した人が一定数いるということです。
だからこそ、電話以外の追客手段が必要です。
(引用元:ミカタ社「通電率を劇的に上げる架電回数と追客術」)
LINEで反響客とのつながりを保つ
ふだんの連絡は、メールよりLINEが中心です。
全国6,962人の調査では、友人との日常会話で最も使う手段は「LINEでのメッセージ」が7割弱でした。
読まれやすさでも、LINE公式アカウントの配信の平均開封率は55%です。
別の調査では、住宅・不動産業界のメルマガの開封率は24.5%です。
電話もメールも届きにくい売主に、読んでもらえる連絡手段がLINEです。
(引用元:NTTドコモ モバイル社会研究所「2025年一般向けモバイル動向調査」/LINEヤフー社「LINE公式アカウント メッセージ配信の平均開封率」2022年6月/ラクス社「業界別メルマガの開封率とクリック率の目安って?効果測定の正しい方法とは」2024年7月)
ただし、LINEはお友達登録が済んでいないとメッセージを送れません。
反響直後はまだお友達ではないため、すぐにLINEを使えないのが業界共通の悩みです。
ALL GRITは、このLINEの欠点を補うツールです。
一括査定の反響を、LINEのお友達に自動で転換できる機能を持ち、反響直後からLINEで連絡を取れます。
※ALL GRITは売買仲介特化の自動追客ツールです。反響直後から取りこぼしゼロの追客を実現したい方へ。⇒ALL GRITのサービス資料をダウンロードする
追客のうまいやり方を会社全体で使えるようにする
成果が出た連絡の順番や文面を、全員が使える形で残します。
自動追客にその流れを組み込めば、新人でも同じ質で追客できます。
反響の取りこぼしを減らした会社は、何を変えたのか?
東京都八王子市の売買仲介店舗は、一括査定の初回対応を変えて接触率を38.2%から63%に上げました。
主に変えたのは、人員の動き方と確認の仕組みの2点です。
(引用元:LIFULL HOME'sの事例報告)
反響対応の2人が同時に外出しない体制にした
この店舗では、反響に対応する担当者を2人に決めました。
どちらかが休みの日は、もう一人が外出を控えます。
1日控えるのが難しい場合は、午前中だけでも外出を控えるルールにしました。
「2分以内の対応」を毎週チェックした
反響から2分以内に対応できたかを、営業が1人1枚のチェックシートに対応ごとに記録します。
店長が週に1回集計し、毎日の夕礼でも確認しました。
この事例のポイントは、新しいツールを入れたのではなく、「誰が対応するか」と「守れているかを確認する仕組み」を決めたことです。
どちらも、明日から自社で始められます。
よくある質問
Q不動産売却の反響への初動は、何分以内が目安ですか?
数分以内が目安です。
接触率を上げた事例では「2分以内」を目標にしていました。
夜間や休日の反響は電話しづらいため、SMSでの一報を用意しておきます。
(引用元:LIFULL HOME'sの事例報告)
Q反響が集中して全件に電話できないときは?
まず反響対応の担当と順番を決めます。
売却時期が近い反響から電話し、残りはSMSなどで先に一報を入れます。
Q一括査定の反響で電話がつながらないとき、何回までかければいいですか?
8回が目安です。
8回目までで通電が80%を超えたというデータがあります。
(引用元:ミカタ社「通電率を劇的に上げる架電回数と追客術」)
Q電話がつながらない反響も、追客を続けるべきですか?
追客すべきです。
電話がつながらなかった顧客でも、1年以内に所有権が移っていた(売却などが行われた可能性がある)ケースがあります。
電話で追い続けるのは負担が大きいため、自動の定期連絡で接点を残します。
(引用元:ミカタ社「通電率を劇的に上げる架電回数と追客術」)
Q営業教育と仕組みづくり、どちらを先にやるべきですか?
仕組みづくりが先です。
担当と記録のルールがないと、教育しても担当者が変わるたびに元に戻ります。
反響の取りこぼしをLINEの自動追客で減らしませんか?
一括査定の反響は、電話がつながらないまま止まるものが少なくありません。
ALL GRITは、不動産会社向けのMAツールです。
一括査定サイトの反響をLINEのお友達に切り替え、反響直後から自動で追客します。
電話に出ない売主とも、接点を切らさずに追客を続けられます。
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執筆者 河野 清博 ギバーテイクオール株式会社 代表取締役CEO 最終更新日:2026年9月25日 |

