反響直後は、電話・SMS・メールなど使える手段をすべて使って接点を持ちます。通電した後の追客頻度は、売主がいつ売りたいかで決めます。3ヶ月以内なら週1〜2回、半年〜1年以内なら2週に1回、時期未定なら月1回が目安です。頻度より大事なのは、毎回「売主の判断材料」を届けることです。
売却の追客頻度は、何を基準に決めればいいのか?
基準は「売主がいつ売りたいか」です。売却時期が近い売主ほど濃く、遠い売主ほど薄く長く追客します。売却時期の近さを「温度」と呼び、3段階に分けて考えます。
温度別の頻度の目安
| 温度 | 見分け方 | 連絡頻度(全手段の合計) |
|---|---|---|
| ホット | 3ヶ月以内に売りたい・住み替え先が決まっている | 週1〜2回 |
| ウォーム | 半年〜1年以内に売りたい | 2週に1回 |
| コールド | 時期未定・相場を知りたいだけ | 月1回 |
※当社が売買仲介会社の追客を支援してきた経験をもとにした目安です。
温度ごとに何ヶ月追うかは、【不動産の追客期間は何ヶ月?査定から売り出しまでの期間データで比較】で解説しています。
温度は「売却時期」と「住み替え先」で見分ける
初回の通電で「いつまでに売りたいか」「次の住まいは決まっているか」を聞きます。この2つが分かれば、温度はほぼ決まります。聞けなかった反響は、いったん「ウォーム」として扱います。
媒介後の報告頻度は、法律で決まっている
媒介後は、専任媒介なら2週間に1回以上、専属専任媒介なら1週間に1回以上の報告が必要です。媒介前の追客には、回数の決まりはありません(ただし勧誘方法の規制はあります)。媒介後の報告頻度は、急ぐ売主への頻度を考える物差しになります。
【要確認:法令は改正される場合があります。e-Gov法令検索の宅地建物取引業法・同施行規則で最新情報をご確認ください】
電話・SMS・LINE・メール・郵送で、ちょうどいい頻度はどう違う?
通電後の目安は、電話は節目ごと、LINEは週1回まで、メールは月1〜2回、郵送DMは季節ごとです。
| 手段 | 反響直後 | 通電後の頻度の目安 | 向いている内容 |
|---|---|---|---|
| 電話 | 日と時間帯を変えて数回 | 節目ごと | 売却時期の確認、訪問査定の日程、媒介の提案 |
| SMS | 電話と合わせてすぐ送る | 必要なときだけ | 折り返しのお願い、査定結果の案内 |
| メール | 査定結果・担当者の紹介をすぐ送る | 月1〜2回 | 相場レポート、税金の解説 |
| LINE | 登録済みならすぐ送る | 週1回程度まで | 成約事例、相場、日程調整 |
| 郵送DM | 机上査定書を送る | 季節ごと | 年間の相場まとめ、季節のお便り |
※LINEの頻度は下記の調査、それ以外は当社の支援経験をもとにした目安です。
反響直後は、電話・SMS・メールを同時に使う
20〜69歳の1,100人の調査によると、45.2%が「知らない番号の着信にはほぼ出ない」と答えています。電話だけでは、半分近くの人と話せない可能性があります。同じ調査では、56.0%が「通話より文字のやり取りの方が多い」と答えており、文字での連絡も欠かせません。
(引用元:株式会社クロス・マーケティング「電話での声と文字のやり取りに関する調査(2024年)」)
電話をかけ、つながらなければ日と時間帯を変えてかけ直します。あわせてSMSで折り返しをお願いし、メールで査定結果の案内を送ります。
LINEは、週1回程度を上限にする
LINE公式アカウントの利用者1,000人の調査では、適切だと思う配信頻度の最多は「週1回程度」315人(31.5%)でした。「月に1回程度」は25.8%、「2週間に1回程度」は25.5%です。
(引用元:ソーシャルデータバンク株式会社「LINE公式アカウントの利用実態調査2026」)
LINEは、原則としてお友達登録が済んでいないとメッセージを送れません。一括査定の反響は電話番号とメールしか分からず、直後にLINEを使えないのが普通です。ALL GRITのように、反響直後にSMS・メールでLINE登録を案内する仕組みがあれば、早い段階からLINEで追客できます。
※ALL GRITはお友達転換の自動化を実現したLINE追客ツールです。反響直後からLINE追客を行いたい方へ。⇒ALL GRITのサービス資料をダウンロードする
メールと郵送は、長く接点を残すために使う
売却時期が未定の売主に、月1回の相場レポートや季節のお便りを届けます。売る時期が来たときに、社名を思い出してもらうのが目的です。相場レポートなど広告・宣伝にあたるメールやSMSは、原則として事前の同意が必要です。送信者名と配信停止の連絡先の表示も必要です。
【要確認:法令は改正される場合があります。e-Gov法令検索の特定電子メール法で最新情報をご確認ください】
一括査定経由と自社HP経由で、頻度を変えるべきか?
変えるべきです。一括査定経由は最初の数日を厚くし、自社HP経由は温度の確認を先にします。他社と媒介を結んだ売主は、期間が切れる前に連絡します。
一括査定経由は、最初の数日を厚くする
東京圏のマンション売却経験者508人の調査では、46.2%が2〜3社に査定を頼んでいました。最初の数日は、電話・SMS・メールを組み合わせて早く接点を持ちます。
(引用元:LIFULL HOME'S「【2025年実施】経験者500人に聞いたマンション売却に関する意識調査レポート」)
自社HP経由は、畳みかけない
自社HPから査定を頼む売主は、最初からその会社を選んでいます。連絡を重ねるより、売却時期と住み替え先を聞くことを優先します。あわせて、電話・LINE・メールのどれで連絡してほしいかも聞いておきます。
他社と媒介を結んだ売主は、期間が切れる前に連絡する
他社と専任媒介を結んだ売主も、追客を止める必要はありません。専任媒介と専属専任媒介の期間は、最長3ヶ月です。期間が切れる前に、販売状況の振り返りを提案します。
【要確認:法令は改正される場合があります。e-Gov法令検索の宅地建物取引業法で最新情報をご確認ください】
1回の追客で、何を送ればいいのか?
売主が「売るかどうか」を決めるための材料を送ります。「その後いかがですか」だけの連絡は、回数が増えるほど嫌がられます。
受け手は、頻度より「中身」で離れる
LINE公式アカウントの利用者1,000人の調査では、ブロックの理由は「不要な情報が多かった」481人(48.1%)が最多でした。「配信が多かった」の41.7%より多くなっています。
(引用元:ソーシャルデータバンク株式会社「LINE公式アカウントの利用実態調査2026」)
時期に合わせたネタを用意しておく
定番は、周辺の成約事例と新しい売出です。
| 時期 | 送る内容 | 売主にとっての意味 |
|---|---|---|
| 毎月 | 周辺の成約事例・新しい売出 | 自宅の相場が分かる |
| 1〜3月 | 所有期間の数え方、春の住み替え | 売る年を決めるきっかけ |
| 4〜6月 | 固定資産税の納税通知 | 持ち続ける費用に気づく |
| 他社の媒介が切れる前 | 販売状況の振り返り | 会社を変えるか考える |
1通は「情報1つ+問い1つ」にする
例:「〇〇町で先月、似た広さのマンションが売れました。査定額に反映しましょうか?」
最後に、はい・いいえで答えられる問いを1つ添えます。
頻度が多すぎる・少なすぎるサインは何か?
多すぎるサインは、返信が減ることです。少なすぎるサインは、売主が動いたのにこちらが追いついていないことです。
頻度を下げるサイン
既読のまま返信がない、返信が短くなる、配信停止やブロックが起きる。これらが出たら、頻度を1段下げて内容を変えます。不動産の売買経験者281人(購入のみの経験者156人を含む)の調査では、約20%が嫌だった対応に「しつこい連絡」を挙げています。
(引用元:株式会社リブセンス(IESHIL)「不動産会社選びのカギは『対応の早さ』と『デメリットも伝える誠実さ』(2024年)」)
「連絡しないでほしい」と言われた後も勧誘を続けると、宅建業法施行規則で禁止されている行為に当たるおそれがあります。
【要確認:法令は改正される場合があります。e-Gov法令検索の宅地建物取引業法施行規則で最新情報をご確認ください】
頻度を上げるサイン
返信が来た、再査定の相談が来た、送ったリンクを開いた。その日のうちに電話に切り替え、訪問査定を提案します。
決めた頻度を、チームで守るにはどうすればいいのか?
「誰が・いつ・どの手段で連絡したか」を1か所にまとめます。定期の連絡は自動配信に任せ、反応があった売主だけを営業が追います。
窓口を1人に決め、次の連絡日を残す
複数の営業がばらばらに連絡すると、売主から見た回数が一気に増えます。窓口は1人に決め、連絡の記録と次の連絡日を全員が見られるようにします。
定期の連絡は自動、反応があれば人が動く
相場レポートなどの定期の連絡は、自動配信で頻度を保ちます。あわせて温度別に「連絡回数」「返信数」「訪問査定数」「媒介獲得数」を毎月数え、頻度を見直します。
よくある質問
Q不動産売却の追客は、週に何回までならしつこいと思われませんか?
売却時期が3ヶ月以内の売主なら週1〜2回、半年〜1年以内なら2週に1回、時期未定なら月1回が目安です。LINE公式アカウントの利用者1,000人の調査でも、適切だと思う配信頻度の最多は「週1回程度」31.5%でした。
Q同じ売主にLINEとメールの両方を送ってもいいですか?
問題ありません。ただし同じ内容は送らず、LINEは短い連絡、メールは読み物と分けます。
Q自動追客を入れると、営業は何をすればいいですか?
営業は、反応があった売主への提案に集中します。定期の連絡は自動配信に任せ、反応があれば当日中に電話します。
追客の頻度を、人を増やさずに保つには?
温度別に頻度を決めても、営業1人で全反響を追い続けるのは大変です。ALL GRITは、反響直後にSMS・メールでLINE登録を自動で案内し、LINEで追客を続けるツールです。定期の連絡はLINEに任せ、反応があった売主に営業が集中できます。
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執筆者 河野 清博 ギバーテイクオール株式会社 代表取締役CEO 最終更新日:2026年9月29日 |

