不動産のLINE運用代行は、一括査定の反響を逃さず、追客を続けるための仕組みです。
費用は「LINE公式アカウントの月額」「構築費」「運用委託費」の合計で決まります。
選ぶときは「お友達が増える仕組み」「改善の進め方と報告」「契約の条件」の3点を比べます。
なぜ不動産会社はLINE運用代行を導入するのか?
一括査定の反響に、5分以内の返信と4回以上の追客を人の手だけで続けるのは難しいからです。
売主は複数社を比べており、初動と追客が遅れると媒介獲得から遠のきます。
一括査定の反響対応で起きている課題
大手不動産ポータルサイトの調査で、マンションを売った人に査定の依頼先の数を聞いています。
1,031人のうち66.8%が、2社以上に依頼していました。
4社以上に依頼した人も28.3%います。
売主は、届いた連絡を見比べて会社を選んでいます。
一方の現場では、電話が通電しない、メールが読まれない反響が積み上がります。
(引用元:株式会社LIFULL「マンション売却経験者アンケート(2019年)」)
反響直後の初動が媒介獲得を左右する理由
同じ調査で、売却を任せる会社を決めた理由を聞いています。
961人のうち29.4%が「担当者の対応が良かった」と答えました(複数回答)。
「連絡が早かった」も15.4%います。
買う側でも同じ傾向が出ています。
不動産情報サイトの業界団体の調査では、住まいを購入した63人に満足した点を聞いています。
48人(76.2%)が「問合せに対するレスポンスが早かった」と答えました。
(引用元:株式会社LIFULL「マンション売却経験者アンケート(2019年)」、不動産情報サイト事業者連絡協議会「不動産情報サイト利用者意識アンケート(2025年)」)
手作業の追客には限界がある
メール反響を対象にした不動産会社向けの調査(回答294件)では、返信の速さと成果を比べています。
5分以内(自動返信を含む)に返した会社は、それより遅い会社より「来店率」「成約率」が高い結果でした。
追客が4回以上の会社も、3回以下の会社より「来店率」「成約率」が高く出ています。
この返信と追客を仕組みで支えるのが、LINE運用代行の役割です。
(引用元:株式会社LIFULL「メール反響への返信・追客に関する会員アンケート(2019年)」)
LINE運用代行では具体的に何ができるのか?
代行業者は、反響をお友達につなぐ仕組みづくりから、配信、報告、改善までを毎月回します。
自社は、返信があった売主への電話と訪問査定に集中できます。
反響があった売主をお友達につなげる
LINEは、国内の月間利用者数が1億ユーザーを超えた連絡手段です。
売主にとって、普段の連絡と同じ画面で届く点が強みです。
ただし、LINEは相手がお友達登録を済ませていないと、メッセージを送れません。
そのため、反響直後からLINE追客を始めるなら、まずお友達登録をしてもらう必要があります。
例えばALL GRITでは、一括査定の反響が届くと、自動でLINEのお友達登録へ移行する仕組みがあります。
ALL GRITを導入している売買仲介会社のお友達登録率は、首都圏のA社で60%、地方都市のB社で77%です。
(引用元:LINEヤフー株式会社「LINE国内月間利用者数1億ユーザー突破」、ALL GRIT運用データ)
※ALL GRITはお友達転換の自動化を実現したLINE追客ツールです。反響直後からLINE追客を行いたい方へ。⇒ALL GRITのサービス資料をダウンロードする
毎月の運用の流れ
| 段階 | 代行業者がやること |
|---|---|
| 設計 | 売却理由や反響元ごとに、配信の流れ(シナリオ)を組む |
| 配信 | 登録直後のお礼と、数日おきに売却の流れや相場の情報を送る |
| 報告 | お友達登録数、返信数、訪問査定の数を毎月まとめる |
| 改善 | 返信が少ない配信を入れ替え、翌月の配信に反映する |
どこまで任せられるかは業者ごとに違うため、契約前に確かめます。
代行業者と自社の役割分担
| 作業 | 代行業者 | 自社 |
|---|---|---|
| 配信の設計・作成 | 担当 | 内容を確認 |
| 配信の実行 | 担当 | - |
| 数値の報告と改善案 | 担当 | 報告を見て方針を決める |
| 返信があった売主への電話 | - | 担当 |
| 訪問査定・媒介の提案 | - | 担当 |
返信が来たら誰がいつ電話するかを決めておかないと、代行の成果が媒介獲得につながりません。
LINE運用代行の費用は何で決まるのか?
費用は「LINE公式アカウントの月額」「初期の構築費」「毎月の運用委託費」の合計です。
LINE公式アカウントは月額0円〜15,000円(税別)で、送る通数で決まります。
構築費と運用委託費は、任せる範囲によって業者ごとに大きく変わります。
費用の内訳
| 費用の項目 | 金額 | 主な内容 |
|---|---|---|
| LINE公式アカウント | 月額0円/5,000円/15,000円(税別) | 無料で送れる通数は月200通/5,000通/30,000通 |
| 初期の構築費 | 業者ごとに異なる | アカウント設定、メニュー作成、追客の流れの設計 |
| 毎月の運用委託費 | 任せる範囲で変わる | 配信文の作成、配信、数値の報告と改善 |
(引用元:LINEヤフー株式会社「LINE公式アカウント料金プラン」)
構築費と運用委託費は、複数社の見積もりで比べてください。
月額に何が含まれるかを確かめる
同じ「運用代行」でも、月額に含まれる作業は業者ごとに違います。
見積もりでは、次の作業がどこまで入っているかを確かめます。
- 追客の流れ(シナリオ)の設計
- 配信文や画像の作成
- 配信の設定と実行
- 数値の報告と、毎月の改善
- LINE公式アカウントの月額(別払いか込みか)
配信だけが含まれる契約なら、設計と改善は自社の仕事です。
安く見えても、社内の手間を足すと割高になることがあります。
費用対効果は仲介手数料で判断する
売買価格が400万円を超える場合、仲介手数料の上限は「売買価格×3%+6万円」(税別)です。
3,000万円の物件なら、上限は96万円(税別)になります。
仮に代行費用が月10万円なら年120万円で、上限どおりの片手取引が年2件増えれば費用を上回ります。
【要確認:宅地建物取引業法にもとづく報酬額の告示は改正される場合があります。国土交通省のサイト(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000267.html)で最新情報をご確認ください】
LINE運用は自社でやるか、代行に任せるか?
担当者を置いて毎月の改善まで回せるなら、自社運用で足ります。
担当者がいない、または反響が多くて手が回らないなら、運用代行が向いています。
| 比べる点 | 自社で運用 | 運用代行に任せる |
|---|---|---|
| 費用 | ツールの利用料が中心 | ツールの利用料+運用委託費 |
| 社内の手間 | 配信の設計・作成・改善を社内で行う | 返信があった売主への対応が中心 |
| 改善の速さ | 担当者の時間と経験しだい | 業者の知見を使える |
| ノウハウ | 社内にたまる | 毎月の報告を通じて共有を受ける |
| 向いている会社 | LINEの担当者を置ける会社 | 担当者を置けない、反響が多い会社 |
自社運用が向いている会社
配信文を書き、数値を見て直す担当者を置ける会社です。
反響が少なく、配信の流れが1〜2本で足りる場合も、自社で回せます。
まず反響をLINEにつなぐ仕組みだけを入れ、慣れてから広げる方法もあります。
運用代行が向いている会社
営業が訪問査定や案内で手一杯で、LINEの担当者を置けない会社です。
複数の一括査定サイトを使い、売却理由ごとに配信を分けたい会社も代行が向きます。
設計と改善を任せれば、営業は返信があった売主への対応に集中できます。
不動産会社向けのLINE運用代行はどう選べばよいのか?
「お友達が増える仕組み」「改善の進め方と報告」「契約の条件」の3点で比べます。
料金の安さだけで選ぶと、反響直後に動けない仕組みになりがちです。
お友達が増える仕組みがあるか確認する
運用代行の中には、すでにいるお友達への配信だけを請け負うサービスもあります。
一括査定や自社サイトから反響があった売主は、その時点ではお友達ではありません。
お友達を増やす仕組みがなければ、代行を頼んでも配信する相手がいないままです。
「反響があった売主を、どうやってお友達にするのか」を最初に聞いてください。
案内の手段とタイミング、登録率の実績を答えられるかが目安です。
改善の進め方と報告の中身を比べる
LINEは、送って終わりではありません。
登録率や返信率を見ながら、配信を直し続ける必要があります。
毎月の報告で、どの数値が出るかを確認します。
「お友達登録数」「返信数」「訪問査定の数」まで出るかが目安です。
契約の条件を確かめる
契約期間と、途中で解約するときの条件を必ず確認します。
LINE公式アカウントを自社名義で持てるか、解約後もお友達を使えるかも大切です。
配信文や顧客の記録を、解約時に受け取れるかも聞いておきます。
| 確認すること | 業者に聞く質問の例 |
|---|---|
| お友達を増やす仕組み | 反響があった売主を、どうやってお友達にしますか? |
| 登録率の実績 | お友達登録率は、反響何件のうち何件ですか? |
| 月額の中身 | 設計・配信文の作成・改善は月額に含まれますか? |
| 報告の中身 | 毎月の報告では、どの数値が出ますか? |
| 契約の条件 | 契約期間と途中解約の条件はどうなっていますか? |
| アカウント | 解約後も、LINE公式アカウントとお友達を使えますか? |
LINE運用代行で失敗する会社には何が共通しているのか?
目的を決めずに始める、営業の動きとつながっていない、配信を放置する、の3つです。
仕組みを入れただけでは、媒介獲得は増えません。
目的を決めずに導入してしまう
「訪問査定の数を増やす」のか「媒介獲得を増やす」のかで、配信の中身は変わります。
目的があいまいだと、どこを直せばよいかも決まりません。
営業の動きとつながっていない
LINEで返信が来ても、営業に知らせが届かなければ意味がありません。
LINEの返信が営業に届く仕組みと、電話する担当を決めておきます。
配信内容を直さずに放置してしまう
同じ文面を送り続けると、売主に読まれなくなり、ブロックも増えます。
返信が少ない配信は、月ごとに入れ替えます。
導入前に何を確認しておくべきか?
月の反響数、社内の運用ルール、目標にする数値の3つです。
この3つが決まっていると、業者の比較と見積もりがスムーズに進みます。
一括査定の利用状況と反響数を把握する
使っている一括査定サイトと、サイトごとの月の反響数を書き出します。
通電率と、訪問査定に進んだ割合もわかると、改善の余地が見えます。
営業チームで運用ルールを決める
返信があったときの担当の決め方、電話するまでの時間、休日の対応を決めます。
休日や夜間の返信は翌営業日の午前中に電話する、など具体的に決めておきます。
目標にする数値を決める
「お友達登録率」「返信率」「訪問査定の数」「媒介獲得の数」を毎月追います。
導入前の数値を記録しておくと、効果を正しく比べられます。
よくある質問
Q一括査定の反響が月5件ほどの不動産会社でも、LINE運用代行を入れる意味はありますか?
あります。反響が少ない会社ほど、1件の取りこぼしが成果に響きます。
月5件なら、全員がお友達登録しても1年で60人です。
月4回送っても240通なので、月額5,000円のプランに収まります。
Q不動産売却の追客をLINEで自動配信すると、売主に嫌がられませんか?
送る回数と中身しだいです。
先の294件の調査はメール追客が対象ですが、参考になります。
追客を5回以上する会社同士で頻度を比べています。
毎日よりも2〜3日おきの会社のほうが、「来店率」「成約率」は高い結果でした。
QLINE運用代行を入れても媒介獲得が増えないのはなぜですか?
LINEで返信をくれた売主に、営業がすぐ動けていないことが主な原因です。
返信が来たら当日中に電話するなど、営業側のルールとセットで運用してください。
一括査定の反響を、LINEで訪問査定につなげる
ALL GRITは、不動産売買仲介に特化したLINE追客のサービスです。
反響をLINEのお友達に転換し、LINEで追客できます。
配信の中身を自社でつくるプランと、設計から改善まで運用代行に任せるプランから選べます。
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執筆者 河野 清博 ギバーテイクオール株式会社 代表取締役CEO 最終更新日:2026年10月21日 |

