一括査定の反響は、時間がたつほど冷めていきます。
LINEツールを入れる目的は、反響直後の接点を自動でつくり、追客の抜けをなくすことです。
選ぶときに最も差が出るのは、反響からLINE登録までが仕組み化されているかです。
費用を抑えて試すなら汎用型、一括査定の反響を確実にLINEにつなげたいなら、登録案内まで自動化された不動産特化型が向いています。
不動産会社はなぜ今、LINEツールが必要なのか?
反響は最初の1時間で価値が大きく下がり、しかも電話を避けたい人も少なくないからです。
電話がつながらない売主とも、LINEなら文字で接点を持ち続けられます。
追客を人の手だけで回すと、反響が増えるほど対応の抜けが出ます。
反響は「最初の1時間」で価値が大きく下がる
米国の大学研究者の調査によると、米国企業2,241社のうち、問い合わせに1時間以内に返信した会社は37%でした。
同じ研究では、米国企業42社が受けた約125万件の問い合わせも分析しています。
1時間以内に連絡した会社は、1時間以上遅れた会社に比べ、決定権を持つ人と話せる確率が約7倍でした。
(引用元:Harvard Business Review「The Short Life of Online Sales Leads」2011年)
不動産ポータルサイトが不動産会社294件に行った反響対応の調査でも、返信が早いほど結果が良い傾向が出ています。
初回返信が「5分以内(システムによる自動返信を含む)」の会社が、来店率・成約率ともに最も高い結果でした。
(引用元:LIFULL「反響対応に関するアンケート調査」2019年5〜6月)
不動産会社との連絡は「電話より文字」が好まれる
不動産情報サイトが売買経験者281人に行った調査があります。
不動産会社とのやりとりでメインに使いたい手段は「メール」が43.1%で最多でした。
一方、避けたい手段で最も多かったのは「電話」で、22.4%でした。
(引用元:リブセンス「不動産売買経験者へのアンケート調査」2023年12月〜2024年1月)
メールは電話と違い、自分のペースで読んで返せる、文字でのやりとりです。
LINEも同じく文字でやりとりでき、そのうえ家族や友人との日々の連絡に使われているアプリです。
LINE運営会社の発表によると、LINEの国内月間利用者数は2025年12月末時点で1億人を超えました。
(引用元:LINEヤフー「LINE、国内月間利用者数が1億ユーザーを突破」2026年1月29日)
電話・メール・LINEはどう使い分けるか
電話は通電すれば最も早く話が進みますが、つながらなければ何も始まりません。
メールは確実に届きますが、一括査定の直後は複数社のメールに埋もれがちです。
LINEなら他社のメールに埋もれずに届きますが、お友達登録が済んでいないとメッセージを送れません。
一括査定の反響は電話番号とメールアドレスで届くため、そのままではLINEを使えないのが業界共通の課題です。
LINEツールを選ぶときに見るべき5つの機能は?
見るべきは「LINE登録までの仕組み化」「顧客管理」「個別のやりとり」「自動配信」「効果の測定」の5つです。
最も差が出るのは、1つ目の「LINE登録までの仕組み化」です。
売主がLINEに登録しなければ、残りの機能はどれも使えません。
反響からLINE登録までが仕組み化されているか
一括査定の反響を受けたら、SMS・メールでLINE登録を案内します。
この流れが、担当者の手を介さずに反響直後から自動で動くかが、最初の見極めのポイントです。
手作業に頼ると、夜間や休日の反響で案内が遅れ、担当者によって対応にもばらつきが出ます。
顧客管理と個別のやりとりで、売主ごとの状況を追えるか
顧客管理とは、売主ごとの物件情報、査定額、やりとりの履歴をまとめて管理する機能です。
「机上査定を送った」「訪問査定の日程を調整中」など、売主の状況が一覧で見える必要があります。
あわせて、担当者がLINEで売主と1対1でやりとりでき、その履歴が残るかも見ておきたい点です。
自動配信と効果の測定で、登録後の追客を仕組みにできるか
自動配信では「反響当日にお礼と査定の流れ」「3日後に周辺の成約事例」のように内容を組み立てます。
送りっぱなしにしないためには、反響数、お友達登録数、訪問査定数、媒介獲得(受託)数を追えるかどうかも、選ぶ基準になります。
汎用型と不動産特化型は、何が違うのか?
違いは「不動産の業務に合わせて作られているか」です。
汎用型は配信の自由度が高い反面、物件や売主の情報の管理、一括査定との連携は自社で工夫が必要です。
不動産特化型はこれらが最初から用意されており、顧客管理が中心の製品と追客の自動化が中心の製品に分かれます。
| 比べる点 | 汎用型 | 不動産特化型(顧客管理が中心) | 不動産特化型(追客の自動化が中心) |
|---|---|---|---|
| 代表的な製品 | LINE公式アカウント、Lステップ | いえらぶCLOUD、SP-D、Beeeline | ALL GRIT |
| 一括査定の反響の自動取り込み | × | 製品による | ◎ |
| 反響直後のLINE登録案内 | 手動 | 製品による | 自動 |
| 顧客管理 | △ | ◎ | ○ |
| 自動配信 | ○ | ○ | ◎ |
| 月額料金 | 0円〜 | 要問い合わせが多い | 3万円 |
| 向いている会社 | 反響が少なく、まず試したい | 売却・購入をまとめて管理したい | 一括査定の反響を取りこぼしたくない |
◎:強い ○:対応 △:一部対応・製品による ×:非対応
自動:反響を受けるとSMS・メールで登録案内を自動送信 手動:担当者が自分で案内を送る
※各タイプの一般的な傾向を、2026年10月時点の公開情報をもとに自社でまとめたものです。製品ごとの機能・料金は各社にご確認ください。
(引用元:LINEヤフー「LINE公式アカウント 料金プラン」、Maneql「Lステップ フリープラン」、いえらぶGROUP「LINE友だち登録連携」、ビジュアルリサーチ「反響管理・LINE連携」、ビジュアルリサーチ「売買仲介システムSP-D」、ミカタ「ミカタストア Beeeline掲載ページ」)
汎用型:費用を抑えて始めたい会社向け
LINE公式アカウントやLステップは、業種を問わず使えるLINEツールです。
どちらも月額0円のプランから始められ、配信の機能は充実しています。
ただし、一括査定の反響の取り込みと登録案内は、担当者の手作業になります。
不動産特化型(顧客管理が中心):営業管理までまとめたい会社向け
不動産会社向けに作られた顧客管理やLINE営業のツールです。
物件情報、顧客管理、追客までを1つのシステムで管理したい会社に向いています。
機能が多いぶん、初期設定と現場への定着に時間がかかります。
反響の取り込みや登録案内の自動化は製品ごとに差があるため、自社が使う一括査定サイトへの対応を契約前に聞いておくと安心です。
不動産特化型(追客の自動化が中心):一括査定の反響を取りこぼしたくない会社向け
不動産会社向けのMAツールで、反響の取り込みから登録案内、自動追客までを一続きで行います。
その中でも重要なのは、LINEにいかに移行できるかです。自動案内の仕組みがあってもお友達登録されないとLINEでの追客が始まりません。
そこでALL GRITでは、登録案内を送るだけで留まらず、登録率を向上させるために「登録する理由」と「案内の続け方」の2つにコミットした導線を提供しています。
登録する理由については「LINEに登録するとAI査定の結果が見られる」という形で案内します。一括査定をした売主が一番知りたい「いくらで売れるか」が、登録の先にある仕組みです。
案内の続け方については、メールとSMSで1週間、毎日案内します。
これにより翌日以降に案内を開いた売主も登録するため、登録率は日を追って上がります。結果導入企業では、平均70%の売主がLINEに登録しています。
お友達登録がスムーズに進むことで早い段階からLINEでの追客をスタートできます。
(引用元:ギバーテイクオール「ALL GRIT導入企業の運用データ」)
※ALL GRITはお友達転換の自動化を実現したLINE追客ツールです。反響直後からLINE追客を行いたい方へ。⇒ALL GRITのサービス資料をダウンロードする
導入すると、どの業務がどう変わるのか?
変わるのは「反響直後の初動」「机上査定後の追客」「長期の見込み客の掘り起こし」の3つです。
営業担当は、訪問査定と媒介獲得に時間を使えます。
ALL GRITの導入企業3社では、一括査定の反響からの訪問査定数が、導入前の1.25〜1.58倍に増えました。
| 導入企業 | 月の反響数 | 訪問査定数(導入前→導入後) | 訪問査定への移行率(導入前→導入後) |
|---|---|---|---|
| 東京都 T社 | 130件 | 22件→30件 | 17%→23% |
| 千葉県 H社 | 80件 | 16件→20件 | 20%→25% |
| 広島県 G社 | 80件 | 12件→19件 | 15%→24% |
(引用元:ギバーテイクオール「ALL GRIT導入企業の成果事例」)
反響直後の初動が「担当者待ち」でなくなる
これまでは、担当者が反響メールに気づくまで初動が止まっていました。
導入後は、反響が入った時点でお礼と登録の案内が自動で届き、登録した売主にはそのままLINEで追客を続けられます。
机上査定のあとの追客が止まらなくなる
机上査定を送った後、返事がないまま追客が止まる例は多くあります。
成約事例や売却の流れを自動で定期的に送り、売主から返信が来たタイミングで訪問査定を提案します。
「今すぐではない」売主を将来の媒介につなげる
一括査定の反響には「1年後に売るかもしれない」売主も含まれ、電話で追い続けると関係が切れがちです。
LINEで無理のない頻度の情報提供を続ければ、売る時期が来たときに思い出してもらえます。
LINEツール選びでよくある失敗は?
よくある失敗は「機能が多すぎて現場が使わない」「汎用型で設定を抱え込む」「登録率を確かめていない」の3つです。
いずれも、導入前に自社の使い方を決めておけば防げます。
機能が多すぎて、現場が使わない
機能の多さで選ぶと設定が複雑になり、結局これまでどおり電話とメールだけの追客に戻ってしまいます。
まずは「反響直後の自動対応」など、1つの業務から始めるのが確実です。
費用の安さで汎用型を選び、設定を自社で抱え込む
汎用型では、登録の案内文、配信の順番、売主ごとの管理項目まで、担当者が一から作って保つことになります。
設定を担う人が忙しくなったり辞めたりすると、仕組みごと止まってしまいます。
LINE登録の案内を送るだけで、登録率を確かめていない
何人が登録したかを確かめないと、追客できない売主が残り続けます。
登録率は反響対応がうまく回っているかを示す最初の数字なので、ツール上で見られるかを導入前に押さえておきます。
よくある質問
Q不動産会社がLINEツールを入れる費用の相場はいくらですか?
汎用型は、LINE公式アカウントが月額0円〜15,000円(税別)、Lステップが月額0円〜32,780円(税込)です。
Lステップを使う場合は、LINE公式アカウントの料金が別にかかります。
不動産特化型は料金を公開していない製品が多く、見積もりが必要です(ALL GRITは月額3万円)。
LINE公式アカウントの料金は配信通数(送った人数×回数)で決まります。
お友達が増えると同じ配信でも通数が増え、上のプランが必要になることがあります。
Q不動産会社はLINE公式アカウントだけで追客できますか?
登録済みの売主との1対1のやりとり、一斉配信、登録日を起点に順番にメッセージを送るステップ配信は、LINE公式アカウントだけでもできます。
一方で、一括査定の反響の取り込み、反響直後のSMS・メールでの登録案内、物件情報や査定額を含めて売主ごとにまとめて管理する機能はありません。
反響が少ないうちは手作業でも回せますが、件数が増えると案内の遅れや抜けが出やすくなります。
Q自社の顧客管理システムとLINEツールは連携できますか?
ツールによって異なります。
導入前に聞いておきたいのは、次の3点です。
- 連携の方法:自動で連携するか、CSVで取り込むか
- 連携の向き:片方向か、双方向か
- 連携される項目:顧客情報だけか、やりとりの履歴や対応状況も含むか
Q一括査定サイトやポータルサイトの反響は、すべて自動で取り込めますか?
対応サイトはツールごとに異なります。
自社が使っているサイトの一覧を用意し、次の3点を聞いておくと比べやすくなります。
- 一覧のサイトそれぞれに対応しているか
- 物件種別、所在地、連絡先など、どの項目まで取り込めるか
- 新しいサイトを追加するときの期間と費用
Q別のLINEツールに乗り換えるとき、顧客データやお友達は移せますか?
移せる範囲は製品ごとに異なるため、契約前に次の3点を見ておきます。
- CSVで出力できる範囲:顧客情報、タグ、やりとりの履歴
- LINE公式アカウントを自社名義で持てるか(自社名義なら、ツールを替えてもお友達は残ります)
- 解約後、データをいつまで出力できるか
ALL GRITで、一括査定の反響対応はどう変わるのか?
ALL GRITは、一括査定の反響をLINEでの追客につなげる、不動産会社向けのMAツールです。
ALL GRITでできること
- 一括査定サイトの反響を自動で取り込む
- 反響直後から、SMS・メールでLINE登録を自動で案内する
- LINEで自動追客し、訪問査定アポに引き上げる
機能の詳しい内容や導入企業の成果事例は、資料でご確認ください。
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執筆者 河野 清博 ギバーテイクオール株式会社 代表取締役CEO 最終更新日:2026年10月1日 |

